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仮説の冒険 吉田 司

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9 生活保護「不正」受給騒動あれこれ

 ちょっと寄り道して、これら生活保護騒動のアレやコレやを2、3例ピックアップしておこうね。
「今回の人気芸人の母親の生活保護受給をめぐる問題を受けて、『扶養義務を果たさない背景には、モラルの低下がある。法律を改正して親子間の扶養義務を徹底させるべきだ』との意見が自民党の国会議員などから出ている。
 厚労省が07年度に全国の61市区を調べたところ、生活保護の申請を受けて扶養義務のある親族が仕送りなどの扶養をした割合は、2・7%だった。現実は、もはや『義務』となっていない。
 内閣府が07年に18~24歳の約1千人を対象とした青少年意識調査で、年老いた親の扶養について尋ねたところ、『どんなことをしてでも養う』は28%で、『自分の生活力に応じて養う』は67%、『親自身の力や社会保障にまかせる』は3%だった。5年おきに調査しているが、この20年間、回答の割合に大きな変化はない。
 扶養義務が果たされなくなった背景には、モラルの低下よりも、養う側の『生活力の低下』があるのではないか。
 扶養義務強化の動きについて、貧困問題に取り組むNPO法人『自立生活サポートセンター・もやい』の稲葉剛代表理事は『義務強化の議論は新型の自己責任論。貧困の問題を家庭に押し付ける考え方だ』と批判」(朝日新聞、6月7日)
 週刊文春の「新聞不信」欄もこう声を上げている。
「これは一芸人バッシングですむ話ではない。(中略)生活保護の増加や不正受給は、基本的には失業と雇用不安を背景にしている。その原因のひとつは、『産経』がしばしば主張してきたリストラや構造改革ではないか」
 生活保護に先立つ老親扶養の「介護地獄」もまた小泉構造改革の時代から始まったことはわたしもすでに明記したつもりだが、そもそもこの受給騒動の火付け役である自民党の片山さつき参議院議員の弁はこうである。
「金銭的に余裕があるのに親の面倒を見ないで、税金につけを回すのは恥ずかしいことじゃないですか?……そもそも親を扶養する義務から、そんなに逃れたいですか? 行き過ぎた弱者保護で『贅沢保護』になってはいけない。贅沢な暮らしをしながら受給するような『羊の皮をかぶった蛇』を許してはいけません」(週刊朝日、6・15号)
 うーん、いまの「何も決められない国会」の片隅で陣笠かぶっているだけで、国会議員に流れる税金は一人あたり推定「年収七千万円」(東京新聞5月14日)で、“過保護”すぎると思われる中で、片山議員に“税金もらって恥”とまでは言われたくないし、そもそも彼女はあの構造改革のときの“小泉チルドレン”の一人ではなかったろうか。
 でね、このテンヤワンヤの騒動は今後どうなるのか。落ち着く先はこうであるらしい……らしい。
 週刊朝日(6・15号)によると、
「河本問題を受け、小宮山洋子厚生労働相が5月25日、衆院の特別委員会で、
『明らかに扶養可能なケースについては、家庭裁判所に対する調停等の申し立て手続きの積極的な活用を図っていきたい』」と表明した。
「生活保護法を改正し、扶養が困難と回答した扶養義務者に、説明責任を果たすことも検討していくという。
 これらの方針に対し、生活保護問題対策全国会議(代表幹事・尾藤廣善弁護士)は30日、扶養義務の強調は餓死・孤立死を招き、『緩慢なる死刑である』との見解を公表した」(週刊朝日、6・15号)
 すなわち民法奴隷制の強化であり、これはやっぱりもうソーシャル・ムーブメントで戦う以外にないようだ。そのための理論武装を急ごう。
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  1. 2013/03/29(金) 00:24:30|
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