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仮説の冒険 吉田 司

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「トモダチ作戦」の正体 その4

「トモダチ作戦」作戦は何のために行われたのか。巷間に伝わる説を整理してみよう。前回触れた、小林よしのりや石破茂がケンカするほどの国防論=守るべき日本は何処にありや??って、きっと誰もが思っちゃうから。

最初に出てきた話はこうだった。

⑥「原子力ルネッサンス」説……石油エネルギーの二酸化炭素汚染による地球温暖化から原子力のクリーンエネルギー転換を訴えたのは、ビル・クリントン米民主党政権の副大統領アル・ゴアの映画『不都合な真実』だった。原発クリーンエネルギー論と環境保護派のグリーン・エネルギーが結びついて、原子力利用のルネッサンス=原子炉建設ビジネスブームが始まった。オバマ大統領も「2035年まで電力の8割を、原子力発電を含むクリーンエネルギーで賄う方針」を示していた。
その米原子力発電ビジネスの世界展開が「3.11」でパーになりかねない。スピーディーな結着のための直接行動=日本介入の実力行使に踏み切った……のだという説。〈救助〉よりも〈鎮静化〉だ。

⑦「沖縄//普天間」説……日米「同盟」強化できれば、普天間飛行場移設もスムーズに運ぶって説。しかしそのために放射能汚染の危険地帯に米兵2万人も派遣するかね? 実際、原子力空母でさえ低レベルの放射性物質が検出された時、フクシマ原発周辺から退避している。普天間飛行場移設問題好転のための大規模支援説は日本国内のジャーナリストの見方ではないのか?

⑧「米国債売却」阻止!説……地震や津波、放射能汚染などの被害から立ち直るため、日本人は貯蓄を使い果たすかも。日本経済も内向きになり、これまでのように米国の赤字を埋めるための「ドル資産への投資」ができなくなるのではないか。日本が米国債の買収をストップすれば、市場はドル不安→ドル暴落へと大混乱を始めるだろう。スピーディーな大規模介入で〈日本の安定化〉を図ることが、リーマン・ショック以後のアメリカの国益にもかなうことだった……という説。これ、かなりリアル。実際、6月14日付けの『週刊エコノミスト』は「米国債を売れ!」の特集を組んだ。〈復興財源に外貨準備を活用せよ〉と、根津利三郎(富士通総研エグゼクティブ・フェロー)って人が、こう主張している。

東日本大震災からの復興財源をめぐって増税か国債発行かという路線対立はまり込んでいるが、一刻も早く被災者の苦労を和らげ、日本経済を速やかな回復軌道に乗せるために、まずは日本政府が積み上げた巨額の外貨準備の取り崩しで対応すべきではないか。
 これから震災で失われたインフラや仮設住宅の建設、放射能被害に対する補償などのために緊急に5兆円を超える財源が必要だという。
 まず考えるべきは、国が保有する外貨準備の取り崩しだ。現在、日本の外貨準備は約90兆円に達しており、これは中国についで世界第2位だ。5兆、10兆円の取り崩しは円に対する国際的信用にそれほど大きな影響があるとは思われない。しかも外貨準備の約7割は米国債で運用されており、全く有効に活用されていない。


これはマッタクその通りで、かつてわたしなどは、ブッシュからオバマへのイラク戦争・アフガン戦争の継承に反対する反対する日本の反戦派は〈米国債を売却する!〉とブラフ=脅迫をかけて、彼らの背後にいるアメリカ〈愛国主義〉の人々に冷水をぶっかけろ……という意味のスローガンを掲げたことがあった。誰からも相手にされなかったけどね(笑)。

でも、今その“米国債売り”を主張するのは根津だけではないらしい。米国を代表する女性経済学者でピーターソン国際経済研究所のカルメン・ラインハート上級フェローらもこう言っている。斜体字(筆者による)の文章には特に注目してね。

「日本のさらなる景気後退を防ぐために、GDPの20%にも達する外貨準備を有効に使うべきだ。外貨準備は将来の予期できない危機に対処するための流動性資産なので使うべきではない、と主張する人がいるが、2008年のリーマン・ショックでも外貨準備は手をつけられなかった。保有する米国債はまさに流動性資産であり、その利回りは復興や再投資に使うことで得られるリターンと比べれば低い。政府は外貨準備の売却による円高を懸念するが、現在の日本の厳しい財政状態や景気後退のリスクを考えれば、流動性のある外貨準備資産を売却することが回復を容易にする最も賢明な方法であり、潜在的な円高も相殺することができる」



あの〈第2の世界恐慌〉か、とまで言われたリーマン・ショックの時でさえ米国債のことは国会の話題にものぼらなかった。そのことは日本国家の〈不可触の領域〉だったからだ。

どういう種類の〈不可触〉か? 『エコノミスト』はこう解説しているぜ。

 世界最大の借金国であり、消費国である米国に対して、経常黒字国の日本や中国が製品を輸出する一方、米国債の購入で米国の赤字を穴埋めする構造を「グローバル・インバランス」と呼んでいるが、この視点から見ると、日本の外貨準備はグローバル・インバランスを安定化させる役割を果たしている。
 中国は事実上の固定相場制を取っており、人民元を対ドルで固定するために巨額のドル買いを行い、外貨準備として米国債を大量に保有している。それが結果的に米国の経常赤字を穴埋めしている。しかし、日本は変動相場制をとっているにもかかわらず、巨額の米国債を保有しているため、先進国で唯一、米国の“赤字穴埋め基金”の役を担っている。


そしてさ、こういう種類の〈不可触〉問題をなぜ日本国が担い続けるのかについては、高橋洋一・嘉悦大学教授の話を引用するね。

 米財務省の国別米国債保有残高によれば、米国を含む世界に流通する米国債の総額約9兆ドルのうち、外国保有分は11年3月末で約4兆5000億ドル。このうち中国が1兆1400億ドル。日本が9000億ドル(日本は民間保有も含む)と、海外保有分の約半分を日中が占めている。
 この米国の巨額の赤字を米国債購入という形でファイナンスしている状態には、「持ってもらわないと困るが、持たれ過ぎるのも困る」という両義的な側面がある。中国が米国から度々“為替操作”と非難されるのは、中国が大量の米国債保有の増減を外交交渉に使っているからと考えられる。
 一方で、日本が米国から非難されないのは、、中国に次ぐ米国債の保有国でありながら、「モノ言わぬ株主」という態度を貫いているからだ。日本が巨額の外貨準備を米国債で持ち続けている背景には、この日米の微妙な力関係も作用している。


とまあ、そんな調子だから、あの小泉純一郎の「属国主義」時代は今もまだ続いているのだ。それを民主党政権が変な勘違いを起こさぬように、踏み間違うことがないよう、日米同盟史上最大の米軍東北上陸作戦が電撃的なスピードで強行されたのだ。オバマ大統領は東日本大震災について最大限の支援を惜しまないと語った。

「これは国際的な悲劇だ。日本は先進国であり、復興に必要な技術も備えているが、我々が一体となってできる限りの支援をしていくことが大切だ」(3月14日)

国際的というより、アメリカの国益にとって悲劇だと読み替えるべきだろう。それは支援というよりはアメリカ主導の〈危機管理〉の一環であった。だから小林よしのりと石破茂にはこう言っておきたい。

「事実上の〈属国〉であるこの国の〈国防論〉を論ずることほど馬鹿馬鹿しいことはない」とね。まず、〈属国〉であることをやめることの方が先だろう。

「トモダチ作戦」は何のために行われたのか、についてはもうひとつ、説がある。それはまた次回。
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  1. 2011/11/02(水) 01:30:47|
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